交通安全上問題がなければイヤホン、骨伝導イヤホンの使用はOK
自転車に乗りながらイヤホンを付けている人をよく見かけます。2026年には自転車にも青切符を切る(罰金刑)ことが閣議決定され、「イヤホンをつけているだけでも捕まるのでは」と気になっている方も多いと思います。
大音量の音楽を聞きながら自転車走行するのは非常に危険だと思う反面、小さい音ならいいじゃないかとか音声ナビを聞くだけならいいのでは、とも思ったり。
そういう私は骨伝導イヤホンをつけて毎日の自転車通勤をしていますし、自転車で旅に出たときには音声ナビで走行ルートを確認しながら走ったりもします。もちろん、詳しく確認するときや電話やLINEの着信に出る場合は道路の端に寄って周りに迷惑がかからないようにしています。
私が使用しているのはShockzの骨伝導イヤホン。早くも2代目。
Amazonで似たような商品も売っていますが…骨伝導風、だったりするのでご注意下さい。
ところでこの「自転車走行時のイヤホン、骨伝導イヤホン」についてどうもはっきりしない部分があります。
片耳だったらいいのでは?
大音量がダメなだけで小さい音ならセーフ?
ヘッドフォンはダメでイヤホンならセーフ?
イヤホン又はヘッドホンを使用した自転車利用者に対する交通指導取締り上の留意事項等について(通達) 全文
これに基づき、都道府県公安委員会規則(以下「公安委員会規則」という。)にお
いて、運転者の遵守事項として、イヤホン又はヘッドホン(以下「イヤホン等」という。)を使用するなどして安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で車両等を運転してはならない旨の規定(以下「規定」という。)が設けられている。
イヤホン等の使用については、規定の趣旨を踏まえ、装着しているのが片耳のみで
あるか、両耳であるかといった使用形態にかかわらず、運転者が安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態であるかどうかをもって違反の成否を判断する必要があること、また、最近の技術の進展により、いわゆるオープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イヤホンといった装着時に利用者の耳を完全には塞がない形状のイヤホンが普及していることから、イヤホン等を使用した自転車利用者に対する指導取締りに当たっては、下記に留意し、関係事務の運営に遺漏のないようにされたい。
なお、本件については、警察庁生活安全局生活安全企画課地域警察指導室と協議済
みである。
記
1 指導取締り上の留意事項
法第71条第6号の委任を受け、公安委員会規則において定めている規定の趣旨
は、自転車利用時のイヤホン等の使用そのものを禁止することではなく、イヤホン
等を使用して安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で自転車を運転する行
為を禁止することであると承知している。
この点、イヤホン等を片耳のみに装着している場合や、両耳に装着している場合
であっても極めて低い音量で使用している場合等には、周囲の音又は声が聞こえて
いる可能性があるほか、最近普及しているオープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イ
ヤホンについては、装着時に利用者の耳を完全には塞がず、その性能や音量等によ
ってはこれを使用中にも周囲の音又は声を聞くことが可能であり、必ずしも自転車
の安全な運転に支障を及ぼすとは限らないと考えられる。
これらを踏まえ、イヤホン等を使用した自転車利用者に対する指導取締りに当た
っては、イヤホン等の使用という外形的事実のみに着目して画一的に違反の成否を
判断するのではなく、例えば、警察官が声掛けをした際の運転者の反応を確認した
り、運転者にイヤホン等の提示を求め、その形状や音量等から、これを使用して自
転車を運転する場合に周囲の音又は声が聞こえない状態となるかどうかを確認した
りすることにより、個別具体の事実関係に即して違反の成否を判断すること。
2 指導取締りに従事する警察官に対する指導教養の徹底
自転車利用者に対する指導取締りは、地域に密着した活動の一つであり、交通部
門だけでなく地域部門の警察官も従事することが多いことから、部門を問わず、自
転車利用者と接する機会のある警察官に対して幅広く、前記1の留意事項に関する
指導教養を徹底し、誤った理解に基づく指導取締りが行われることがないようにす
ること。
3 広報啓発活動等の実施
自転車利用時のイヤホン等の使用について、SNSやウェブサイト等の各種広報
媒体や現場における警察官の説明等を通じて、広報啓発活動や交通安全教育を行う
際には、規定の趣旨が国民に正確に伝わるよう留意すること。
その際、周囲の音又は声が聞こえない状態で自転車を運転することの危険性につ
いても併せて周知するなどして、規定に違反するような自転車の利用が行われない
ように留意すること。
4 規定の趣旨の周知徹底に向けた規定の見直し
前記1から3までに掲げる取組を推進してもなお、規定の趣旨の周知徹底に当た
って支障があり、各地域の自転車の利用実態等を踏まえて必要性が認められる場合
には、規定からイヤホン等を例示する文言を削除することも含めて、所要の見直し
を検討すること。
道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第71条第6号は、都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に対し、同条第1号から第5号の5までに掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めるときは、運転者の遵守事項を定めることができる権限を委任している。
これに基づき、都道府県公安委員会規則(以下「公安委員会規則」という。)にお
いて、運転者の遵守事項として、イヤホン又はヘッドホン(以下「イヤホン等」という。)を使用するなどして安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で車両等を運転してはならない旨の規定(以下「規定」という。)が設けられている。
イヤホン等の使用については、規定の趣旨を踏まえ、装着しているのが片耳のみで
あるか、両耳であるかといった使用形態にかかわらず、運転者が安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態であるかどうかをもって違反の成否を判断する必要があること、また、最近の技術の進展により、いわゆるオープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イヤホンといった装着時に利用者の耳を完全には塞がない形状のイヤホンが普及していることから、イヤホン等を使用した自転車利用者に対する指導取締りに当たっては、下記に留意し、関係事務の運営に遺漏のないようにされたい。
1 指導取締り上の留意事項
法第71条第6号の委任を受け、公安委員会規則において定めている規定の趣旨は、自転車利用時のイヤホン等の使用そのものを禁止することではなく、イヤホン等を使用して安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で自転車を運転する行為を禁止することであると承知している。
この点、イヤホン等を片耳のみに装着している場合や、両耳に装着している場合であっても極めて低い音量で使用している場合等には、周囲の音又は声が聞こえている可能性があるほか、最近普及しているオープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イヤホンについては、装着時に利用者の耳を完全には塞がず、その性能や音量等によってはこれを使用中にも周囲の音又は声を聞くことが可能であり、必ずしも自転車の安全な運転に支障を及ぼすとは限らないと考えられる。
これらを踏まえ、イヤホン等を使用した自転車利用者に対する指導取締りに当たっては、イヤホン等の使用という外形的事実のみに着目して画一的に違反の成否を判断するのではなく、例えば、警察官が声掛けをした際の運転者の反応を確認したり、運転者にイヤホン等の提示を求め、その形状や音量等から、これを使用して自転車を運転する場合に周囲の音又は声が聞こえない状態となるかどうかを確認したりすることにより、個別具体の事実関係に即して違反の成否を判断すること。
2 指導取締りに従事する警察官に対する指導教養の徹底
自転車利用者に対する指導取締りは、地域に密着した活動の一つであり、交通部門だけでなく地域部門の警察官も従事することが多いことから、部門を問わず、自転車利用者と接する機会のある警察官に対して幅広く、前記1の留意事項に関する
指導教養を徹底し、誤った理解に基づく指導取締りが行われることがないようにすること。
3 広報啓発活動等の実施
自転車利用時のイヤホン等の使用について、SNSやウェブサイト等の各種広報媒体や現場における警察官の説明等を通じて、広報啓発活動や交通安全教育を行う際には、規定の趣旨が国民に正確に伝わるよう留意すること。その際、周囲の音又は声が聞こえない状態で自転車を運転することの危険性についても併せて周知するなどして、規定に違反するような自転車の利用が行われないように留意すること。
4 規定の趣旨の周知徹底に向けた規定の見直し
前記1から3までに掲げる取組を推進してもなお、規定の趣旨の周知徹底に当たって支障があり、各地域の自転車の利用実態等を踏まえて必要性が認められる場合には、規定からイヤホン等を例示する文言を削除することも含めて、所要の見直しを検討すること。
まとめ
では最初の方にチェックしたポイントをもう一度載せてみます。
片耳だったらいいのでは?
大音量がダメなだけで小さい音ならセーフ?
ヘッドフォンはダメでイヤホンならセーフ?
通達をちゃんと読み込んだらこれは簡単に答えられますね。
- イヤホンや骨伝導イヤホンがそもそも禁止なのか?
→イヤホンや骨伝導イヤホンを走行中禁止しているものではない - 片耳だったら良いのでは?
→片耳でも両耳でも「外部の音」をしっかり聞き分けられたら大丈夫 - 大音量がダメなだけで小さい音ならセーフ?
→大音量の音楽などによって外部の音が聞こえなくなればアウト、小さい音の音楽などで外部の音が聞こえる状態であれば大丈夫 - ヘッドフォンはダメでイヤホンならセーフ?
→耳を完全に塞ぐことで外部の音を遮断する形状のヘッドフォンなどはダメ、小型のイヤホンでもノイズキャンセリングなどで外部の音が消されてしまうものはダメ
すべては自分や周りの人、車、自転車などすべての交通安全のために。これからも安全運転を続けられるよう心がけていきたいものです。今回の記事で安心して骨伝導イヤホンを使用できることがわかりました。
私が使っているShockzのOPEN MOVEはShockzの骨伝導イヤホンの中でもコスパに優れたモデル。それより高いモデルも使っていた時期がありましたが、よっぽど音にこだわりがなければ全然問題なく聞こえます。いつでも外して首から下げることもできるし本当にじゃまにならず便利。
音声ナビに、ライド中に気分転換に音楽を掛けたりと自転車のお供にぴったりです。
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